June 2010

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Jun 30, 2010

祭りの後

ポスト @ 22:50:48 | その他

今まで以上に文章がまとまらない。

そのせいではないが、今月は1週原稿を飛ばしてしまっている…。

こんな状態でちゃんと書けるのかと思うが、ちゃんと残しておきたい。

ずっとずっと6月はワールドカップが気がかりだった。

そんな「気がかり生活」も昨夜で一区切りついた。


プロの選手、プロの監督たる者、

卓越した技術、洗練された理論、それらが必要なのは言うまでもない。

ただ、いくら100のことばを並べて、熱烈なサッカーファンを納得させたところで、

一番大きな大事な試合で惨敗してしまえば、そんなものは塵も同然である。

100の理屈よりも、ただ一つの結果こそが説得力を持ち、輝きを放つ。

ただ結果を残せばいい、という単純なのではないにしても、

プロとはそういうものだと常から思っている。


そういう意味ではやはり今回の代表選手は素晴らしかった。

技術的なことを言い出せばきっといろいろとあるだろうけれど、

それでも昔に比べれば、シュートを打っていくようになったし、

ある程度ちゃんと枠かそれにかなり近いところには飛んでいるようにも見える。

それ以上にディフェンスに関してはちゃんと評価されているようだ。

何よりベスト16で敗れて、日本代表の誰もが本気で悔しがっているような、

「なんとしても勝ちたい」という気持ちが出ていたことが清々しい。


ベスト4という目標にはあと一歩届かなかったが、

ちゃんと大きな目標を立てて大会に臨んだことは大きな意味があると思う。

「ベスト4など絶対ムリだ。」「あの戦力で何を言っているのだ?」

などと大会前は酷評がとにかく目立ったが、

「冷静な現状認識」と「具体的な目標」が乖離してはならないということはない。

目標を高く置かないのなら、プロなんて、代表なんてやめてしまえばよい。


さて、冬から春にかけて調子の悪い日本代表に対する批判を一身に受けていた岡田監督。

大会が始まると賞賛の渦にのみこまれた岡田監督。

試合が終わって一夜明けて、マスコミに聞かれるのはやはり「続投か、退任か」ということだった。

某紙によると「(留任は)ないでしょう」ということだそうで、さらに

「サッカーのことは当分考えたくない。代表監督は割に合わない仕事。」

とまでおっしゃっている。

どこかのインタビューで監督は「家族には迷惑をかけっぱなしだ」ということをおっしゃっていた。

さらに本戦出場が決まって「もう少し迷惑をかけることになる」と苦笑していらっしゃった。

自分にのしかかるプレッシャーに加えて、同じようなプレッシャーがかかりそうな家族が心配だったようだ。

代表が勝てなくなり、酷評が飛び交うようになるのはその後のことだ。

今したいことは?の問いに対して「家に帰りたい」と答えた岡田監督。これは…本音か。

誰になんと言われようと、本戦での勝利のことのみを考えじっと耐えて、

それでいて、そこまで調子の悪い選手のことを決してくさすことはなく、選手を信じ、

頑固な所もあるかと思えば、本戦に入って戦い方を変えて結果を出した。

理論や技術論は脇に置いて、素晴らしい監督だったと思う。

本当にお疲れ様である。当面の間ゆっくりする権利が彼にはあると思う。


なんだか文章と言うよりは雑多な文の集合体という感じになってしまったが、

書きたいこと、書きたいのにまとまらないことがあまりにも多すぎる。

今回の日本代表、誰が欠けてもダメなくらいにチームワークは完成していた。

このメンバーが解散になるのがなによりも寂しいが、

ここまでの戦いを私は決して忘れることはないだろう。

Jun 23, 2010

りある「トモニイコウ。」キックオフ後〜

ポスト @ 22:50:38 | サッカー(J1、J2)

下位に低迷してもめげない(しかも高圧的ではない)ヴィッセルサポーターに

後押しされて選手がピッチに立つ。


移籍1年目で必死にボールを追うFW都倉選手。

開幕前にサブGKが離脱して開幕ベンチに入り、

この試合の1週間前、試合中に正GKが負傷し大ピンチのヴィッセルゴールを

それでも必死に守ろうとするユース出身のGK紀氏選手。

自分のことで精一杯でも懸命にチームのためにプレーをする選手がいる。


それに加えてこの日の試合はもう一つ大事な要素がった。

もうすぐワールドカップのメンバー発表が控えていたのだった。

ヴィッセルで期待が高まるのは大久保選手。

アウェイのジュビロでも前田選手、駒野選手に大きな期待が寄せられていた。


試合が始まる。

ヴィッセルの大久保選手がどこにでも顔を出す。

代表へのアピールだったこともあるだろう。

しかし、それ以上に低迷するチームのために労を惜しまかった。

前線にあってはボールを追い回し相手にプレッシャーをかけ、

ピンチには後ろへ走ってやはりボールを奪いに行った。

代表ではそれぞれの役割や特長の兼ね合いというのもあるのだろうが、

彼の粘り強く走りきるスタイルは代表にふさわしいプレーだと

サポーターも「のちのち」確信したに違いない。

しかし、この時点ではスタジアムでは代表選考のことはひとまず「ナシ」である。

目の前の勝利に向けて大久保選手は足を止めない。


ゲームは前半にもう動いた。

紀氏選手からのフィード、そこから流れるような中盤のパス。

その瞬間だけ欧州の試合を見ているかのように長短美しく混ざり合ったパスだった。

そしてラストパスがジュビロDFの裏へ。

するするっと走り込んできたのは、FW登録のサイドバック(両方の経験があるらしい)茂木選手。

行く手を遮るのはGKしかいなかった。おちついて蹴り込み先制点!

この日は前半にヴィッセルサポーターの方に向かって攻撃していたので、

サポーターの目の前でゴールネットを揺らしたことになる。


さて、あとは。サポーターが思いを込めている都倉選手や、

献身的にプレーを続ける大久保選手のゴールを期待することになる。

ハーフタイムもヴィッセルサポーターはきっとうずうずしていたに違いない。


後半、待ちに待った瞬間が訪れる。

ショートコーナーからジュビロがボールをはじき出せない。

ジュビロのどの選手かは分からなかったが、簡単にパスをつなごうとして

自陣深いところでまたボールを奪われる。

エジミウソン選手が出した足で、ボールが転がった。

どちらのものでもないボールにいち早く反応したのは大久保選手だった。

迷う様子もなくゴールへ、ややふわりとしたシュートを放つ。

ボールは測ったようにGKの手元のわずか上を通過し、ゴールに吸い込まれた。


J1100試合出場を達成し、この日は家族も観戦に来ていた茂木選手の時も

ゴール裏は沸いたが、この時には沸くのをこえて揺れていた。

もうゴール裏のスタンドがすっかり抜け落ちるのではないかと思うくらいの熱狂だった。

メインスタンドでさえも、思わず立ち上がって歓声を送っていた。


対するジュビロは全く元気がなく、

2トップが走り込んでくるところも実は見たかったのだが、

そもそもそういう決定機を生むパスがほとんどなく、

前田選手、イ・グノ選手は力を発揮できなかった。

ちなみに前田選手は日本代表30人の枠には入ったものの、

正規メンバーの23人からは漏れてしまった。

W杯最終予選では韓国代表に入っていたイ・グノ選手も本戦では選ばれず。

この日の試合に続いてとても残念な結果となってしまった。


試合後…。

私は珍しくヒーローインタビューも聞いて帰った。

大久保選手の声が詰まる。スタンドは沸き返る。

この日を最後にしばらくリーグ戦は中断する。

中断前にぜひよい結果を…と選手もサポーターもその他スタッフも、みんな強く思っていた。

ただ、今順位表を見ても18チーム中17位、降格圏のままである。

W杯が明けたらまた、歓喜に沸いたこの日を思い出して、

ヴィッセルが逆襲を始めるのだろう。

Jun 13, 2010

りある「トモニイコウ。」〜キックオフ前

ポスト @ 21:14:46 | サッカー(J1、J2)

5月8日 19:00〜 atホームズスタジアム

【2010 JリーグDivision1 第11節】


ヴィッセル 3 − 0 ジュビロ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

京セラドームから大急ぎで神戸へと戻っていく。

なんとか18時過ぎに到着。簡単に夕食を済ませると、

メインスタンドの入り口へと歩いていく。

その通路の横では、クリムゾンレッドが目にしみるくらいの多くのサポーターが集結し、

しかしそこにはなにやら異様な空気が流れていた。


100508_174740.JPG

何百人と集まったこの「集会」はしんと静まりかえっている。

ハンドマイクを持ったリーダーとおぼしき若い男性は、

ことばをじっくり探すように、あるいは自分のことばがそれぞれの心に

しみわたるまでじっと待つように、もしくは計算ずくでわざと無音を作るかのように、

ことばを短く区切りながら語りかけていた。

チームの暗い現況(まだ早いとはいえ降格圏内である)を確認し、

それでも、そんな時だからこそサポーターもふんばらなきゃいけないんだということも確認し、

今季から加入したFW都倉選手の、労を惜しまないプレーを賞賛し確認し、

だから都倉選手をもっと後押ししてやろうじゃないかと呼びかけていた。

確認のたびに、呼びかけのたびに、他のサポーターも短く鋭い、大きな声で応えていた。


ここのところ、「応援団」とか「サポーター集団」というものが、

「ともに戦う」ということを標榜し、声を出していることに対して

私は少なからず否定的であり、懐疑的であり、また白々しく思っていた。

ただ声をそろえたいだけ、ただ命令したいだけ、ただじっとしていられないだけ……。

しかしこの日は、それが必ずしもそうじゃないということを思い切り全身で感じ取った。

同じ下位同士の対戦が続いているにもかかわらず、なかなか勝ちきれない選手が

試合前のアップでピッチに姿を現すと、早速大きな拍手、大きなコールで出迎える。


「今日こそ頼むぞ」ではない。「このままだと危ないぞ」でもない。

「がんばれがんばれ」でもない。

ただただ戦う直前の選手に勇気を与えるように大きな声で、アップの空気を盛り上げていた。

数十分前の静けさとのコントラストが実に鮮やかである。

その数分前、メインスタンドのホーム寄りに陣取った我々に向けても、

そのリーダーは決しておしつけではなく、あくまでも優しく、声を出し合おうと呼びかけていた。

さすがにメインスタンドの我々が大きな声を出すことはないが、

それでも手拍子にあわせたり、両手を挙げたり、できることをしている人は多かった。


もしかすると本当にホームズスタジアムが一つになるのかもしれない。

その予感は下位に沈み、降格の文字もちらついているクラブの現状からは

本来とてもイメージしづらいものであった。

そしてまたスタジアムが一体となった時に、ピッチではどうなるのか、

そんなことを体験したことのない私には全く想像がつかなかった。

ともあれ、この日のヴィッセルには大きな期待を抱いた。


※タイトルの「トモニイコウ。」はヴィッセルのコピー…というより

合い言葉みたいなもの。「トモニイコウ。」を胸に毎試合試合が展開されている。

Jun 04, 2010

てっぺんの場所

ポスト @ 23:17:33 | その他

もうすぐワールドカップが始まる。

いや、サッカーのワールドカップ、正確にはFIFAワールドカップが始まる。

今大会、200前後の国と地域が参加した、

オリンピックよりももしかして大きいのか、という大会である。

たぶん、大きいのだろうが…。


さて、一言に「ワールドカップ」と言ってしまえば、

これはもう、ラグビーでもバレーボールでも競歩でも存在する。

それぞれがどのくらいの国と地域が参加しているのか把握していないが、

さすがにサッカーほどではないはずだ。

カップ、ではないが、野球もこのほどワールドクラスの大会を始めた。

それがWBCである。こちらはかなり参加国が少なく、わずか16。

FIFAワールドカップで優勝でもすれば、世界中のスポーツファンが

「ほぉ、それはすごいじゃないか。」となるが、WBCで優勝しても、

例えばマケドニアとかアゼルバイジャンとか(←適当に思いだした)のスポーツファンは、

「何その大会…?」となってしまう。

ワールド、と冠していても、実際に世界に名をとどろかせる、というところまでは至らない。


しかし、200だから価値があって、16だから価値がない、というのもまた違う気がする。

「世界」だと一個人が語るには規模が大きすぎるので、もっと身近なところを見ると…、

今、ちょうどインターハイの季節だ。

全国大会で優勝すれば、それはもう大変な名誉であろう。

しかし、県大会優勝でも、それはとても立派なタイトルである。

そう言われれば誰だって「そんなことを今さら言われなくても分かっている」

と返すだろう。そうなのだが…、では例えば県大会優勝で、

参加校が200近い場合と40もない場合で、

優勝と聞いた時の周囲の反応が同じかといえば、どうだろうか。

優勝自体が素晴らしいことは分かっていながらも、やはり反応は違うのではないだろうか。


ちょっと当たり前な話が長くなりすぎたが、

実際に書きたかったことは2週先で。