Jul 25, 2010

1軍への低いはしご

ポスト @ 11:01:00 | 野球(プロ野球)

7月10日 17:30〜 atあじさいスタジアム北神戸

【プロ野球ファーム公式戦】


バファローズ 12 − 3 カープ

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試合開始前、どよめきと爆笑と失笑、さらにヤジが飛ぶ。

両チームのスターティングオーダーはこうなっていた。


    カープ          バファローズ

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8   丸  佳浩      9  大村  直之

9  鈴木 将光      8  由田  慎太郎

3  中谷  翼       7   バイナム

D  會澤  翼       D   セギノール

7    フィオ        5   ラロッカ

5  堂林 翔太      3    喜田剛

4  庄司 隼人      7  長田  昌浩

2  白濱 裕太      2  横山  徹也

6  安部 友裕      4  柴田  亮輔

P  今村  猛       P  西川  雅人



特にバファローズのオーダーである。

何年も第一線で活躍、今年で生涯2000本安打達成を狙おうかというレベルの

大村選手がラインアップされている。

さらに、3番〜5番。外国人選手、いわゆる「助っ人」がズラリと顔をそろえる。

常連さんとおぼしき大きな声を出す人は遠慮なく爆笑していた。

その他のお客さんも「どこがファームやねん?」と言った風に失笑していた。

さらにラロッカ選手がコールされると、カープのファンから、

「(その3人の中から)一人くれぃ!!」と冗談めかしたヤジが飛んでいた。

スタンド全体がまた爆笑と失笑に包まれた。


※この数日後、バファローズはさらにフランシスコ・カラバイヨ選手が入団するが、

この時点ではまだ入団が決定していただけ。


しかし、野球ファンなら彼らの早期復帰を望む観戦となるし、

カープのラインアップを見ると、昨年春夏と甲子園を沸かせた

今村選手(センバツ優勝投手)、堂林選手(夏の大会優勝投手で今は野手)が

名を連ねていて、彼らの活躍も大いに期待されていた。

この日の観客の多くは高校野球の知識もあるのだろう、

堂林選手、今村選手がコールされると声援が大きくなった。



これだけ試合前から期待が大きかったゲームだが、

今村選手は残念な結果に終わる。

テレビで見た(高校時代)のとは違い、あまり力感がなく、変化球はことごとくはずれた。

ファームとはいえ、バファローズは前述の通りのオーダー。フォアボールを出すと、

日本での活躍がすでに長いセギノール選手にタイムリーを打たれあっさり失点。

2回もフォアボールからホームランを浴び、3回にはまたセギノール選手にヒットを許すと

ラロッカ選手に大きなホームランを浴びる。

調子も悪かったのだろうし、その上あちらのオーダーが強力だったこともあり、

今村選手には酷だった。しかし、今やリーグを代表するカープのエース・前田選手も

そうすんなりと1軍で活躍したわけではない。

高校時代から大きな注目を浴びた割に、「カープの1位単独指名」というところが同じ。

間違いなく、前田選手に続くよう、ファンからは大きな期待が寄せられているはず。

この日、打たれてもなお大きな声援が彼に送られていた。

ちなみに、打った方の選手は、というと……、

「ラロッカ選手〜!1軍でがんばって〜!」という少年少女の声に、

ラロッカ選手は何度も笑顔で手を振っていた。

日本でのプレーも長いし、「イチグン」ということばの意味はおそらくご存じだと思う。

内野手ではバルディリス選手が活躍していることもあり、

セギノール選手はすぐに1軍に呼ばれたものの、

ラロッカ選手の復帰はオールスター前まで成っていないが、

きっとこの日の声援に応える日がまた遠からずやってくるだろう。


…と前半はこのように前のめりで観戦していたのだが、後半は正直疲れた。

バファローズ先発の西川選手は、もともとリリーフとして期待されているのか、

先発とはいえ2回をしっかり抑えあっさり降板。

後に出てきた1軍経験もある吉野選手や、レスター選手(翌週1軍復帰)が

リードしていながら制球を乱し苦しいピッチング。

記録上勝利投手となったルーキー・阿南選手も今ひとつ。

レスター選手は1軍に戻ったが、この日投げた吉野選手、阿南選手は

今季1軍にいながら(しかも阿南選手はけっこう登板機会が多かった)、

打ち込まれ結果を残せずじまいで、きっと今は苦しんでいる最中。

その2人に加えて、途中投げたルーキーの前田選手はいずれも左投げ投手。

1軍ではこれまたルーキーの古川選手(やはり左投。※)が奮闘しているが、

左腕のリリーバーが不足しているはず。またとないチャンスなのに…。

翌週からはまずまず活躍しているようなので、オールスター明けには

彼らの姿が1軍で見られるかもしれない。


※「ルーキー」といえば、古川選手、前田選手、阿南選手に加え、山田選手ともう1選手。

全員投手だが、一人を除いてみんな左腕。期待されているのか、

それほど左腕がいなくてせっぱつまっているのか…。


それにしても、ファームの試合ではあったが、この日はスタンドがほぼ埋まってしまった。

ファームには「選手の成長」を見るおもしろさがある、ということだが、

確かにそういったことを楽しんでいるような観客が多いようだ。

そしてまた1軍が下位に沈む両チームだけに、

ファームの彼らの勇姿を1軍で見られるのも、そう難しいことではない。

実際ここから先1週間で、この日出場した選手の中で、

バファローズからは、横山選手、セギノール選手(当然か…)、西川選手、

由田選手、そしてレスター選手と短期間で5人も昇格している。

カープは残念ながら該当選手はいないが(入れ替え自体は行われている)、

遠からず彼らのうちの誰かを1軍の試合で見ることがあるだろう。

ペナントレースもまもなく後半戦、

残念ながら優勝争いにからめていない両チームだが、

その分、この日見た選手の1軍での活躍を早くみたいものだ。

Jul 22, 2010

私たちも部活動

ポスト @ 22:19:24 | その他

夏休みに入り、高校野球地方大会はいよいよ熱気を帯びてくる。

さて、私の認識では高校野球も「部活動の一種」にすぎないが、

世間ではもちろんそんなことはなく、もはや部活動の域を超えた

国民的行事とでも言えそうなものとなっている。

高校野球。一口に「こうこうやきゅう」といっても、

それをいろんな角度から眺めることは案外容易だ。

その中の一つ、スタンドを見てみる。


こういうものを書き始める前、筆者は高校で講師をしていた。

野球を見るのが好きな私は、勤務校の地方大会が始まると、

他の同僚の教員らと、ベンチ側のスタンドに座り、声援や拍手を送っていた。

バスを1台チャーターして…というほどスタジアムが遠いわけでもなく、

そもそも一緒に見ましょう!と約束するわけでもなく、

三々五々スタンドに駆けつけては、同僚を見つけるとその横に陣取る、そういうパターンである。


駐車場の都合等もあり、私はその中でも早い目にスタジアムに到着する方であるが、

おそらくそれよりはるかに早く到着し、あれやこれやとせっせせっせと準備している集団がある。

選手の親御さん方である。

ヨソの県でどうなっているのかはあまり知らないが、

ここ徳島県では多くの学校で親御さん方もTシャツなどをユニフォーム風にそろえて、

息子達である球児に声援を送っているのである。


それだけではない。試合開始前、5回裏のグラウンド整備の時間など、

どでかいクーラーボックスを開け、用意していたお盆やらスーパーのかごやらに

よく冷えた缶ジュース(コーヒー)を詰め込み、

顔を知っていようといまいと、その高校のベンチ側に座って観戦している人に、

片っ端から(※表現がよくないが本当にこういう感じである)飲み物を差し入れる。

トーナメントも上位に進んでくると、両サイドに朝会台みたいなカメラの台が設置されるが、

そこに立つカメラマンにまで差し入れをするのである。

(ちなみに、断っても「ではあとででもお飲みください」と結局置いていらっしゃる。)


もちろん試合中はベンチ外の野球部員の指揮に合わせて、メガホンで声援を送る。

さらに人数の関係で「ベンチ外の野球部員」が一人もいない場合は、

親御さんの中の誰かが指揮を執って応援することになる。

(秋の大会では部員が20人を割ることも珍しくないので、よくそういった光景が見られる。)


ここ2年ほど「嫌応援団」の姿勢でスポーツを観て、当コラムでもその調子ではあるが、

ことこの高校の部活動の親御さんの応援(もちろん在校生も)に限っては、

それがどういう形であっても、素直に素晴らしいなぁと思ってしまう。

練習試合にどのくらい帯同しているかは不明だが、

共働きがごく普通のこの県において、せっかくの休みでも、

かあちゃんとうちゃん両方がスタンドに駆けつけて、

しかもあれこれと気配りをして活動しているのである。


むろんエースの親御さんだろうが、主砲の親御さんだろうが、

ランナーコーチの親御さんだろうが、そういったことはまず関係ない。

それこそやっとこさ代走で登場したような選手や、

あまり出番がないと思われるリリーフ投手が出てくると、

「しっかりホームまで走ってこいよ〜」「思い切り腕ふれよ〜」などと、

自分の息子に声援を送るように「他の親御さんが」声を張り上げる。

その控えの選手の親御さんは…と見ると、

もうドキドキしているのがまるまる顔に表れていたりして、緊張して口数が減るのである。


これはもう、野球部員は「みんな息子」で、スタンドの親御さんは

「みんなのかあちゃんとうちゃん」なのであろう。

それはもっと深入りすれば、そんないい話ばかりでもないのだろうけれど、

「他人の子どもも子ども」などという意識が薄れたり、

「連帯感」などということばが忘れ去られそうになったりしているこの時代、

こういう社会が残っているというのは、それだけで価値があることだと思う。


途中、話が高校野球限定になってしまったが、もちろんどの部活でも似たようなものである。

冒頭で「高校野球も一部活」と申し上げたが、

勝つことの他にも価値のある(※)ことは、スタンドを見渡すだけでもたくさんあるということである。

部活とはそういうものである。


※「勝つこと「よりも」価値がある」ではない。

勝利を目指して全力プレーをすることは、それもやはり価値があるのだ。

Jul 14, 2010

真剣勝負開幕

ポスト @ 23:01:33 | 野球(その他)

7月10日 12:10〜  atオロナミンC球場

【全国高等学校野球選手権大会・徳島県大会1回戦(開幕戦)】


小松島高校 6 − 1 海部高校

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混雑するであろう開会式を避けて試合開始10分前に入場。

一応ある程度人ははけていたが、それでも開会式を終えたばかり

の数校の野球部員がバックネット裏に陣取り、試合開始を待っていた。

また、32校中31校が公立高校というかなり特異な形態のこの県において、

昨年度末、実に3分の1の高校で野球部監督の人事異動があった。

そういうこともあってか、各校の監督があいさつがてら、

こちらも部員同様に試合開始を待っていた。

多数のライバル(ベスト4、あるいは決勝まであたらない高校がなぜか多かったが…)の目が光る中、

プレーボールがかけられた。


県大会直近10試合で負けがない小松島高校に対する海部高校のエースはなんと1年生。

同姓のセンターを守る選手の弟さんだと後で知った。

少し制球を乱す場面もあるが、県内屈指の強力打線相手に懸命に立ち向かっている。

毎回のようにランナーは出すものの、ここ1番では力のありそうなストレートを

思い切りよく投げてポップフライに打ち取っていた。

2回、そして4回に失点したものの最少失点に抑える。

時折、低く鋭く入るストレートには、私の背後からも思わず「おお、ナイスボール!」

と声が漏れる。(振り返ると、この春選抜出場した川島高校の選手だった。)


小松島高校はやはり試合を優位に進めてきた。

しかし、それは左腕エースの好投があってこそ。

右打者への厳しいストレートや鋭い変化球で海部高校打線を寄せ付けない。

こちらもまたフライがたくさん上がった。

急に制球を乱すこともあり、さらにフォアボールで出したランナーを

海部高校にしっかり進められてしまうが、なんとか後続を断って、

前半はほとんどヒットを許さなかった。


こう振り返ると、フライがわりに上がった試合であった。

それがまた得点圏にランナーがいる絶好のチャンスでのことだったのが少し残念か。

ただし、両チーム合わせて3度か4度かバントのサインが出たが、

いずれもきっちり転がして進塁させることには成功していた。


今なお少し口惜しいのは、もう少し海部高校の1年生エースを見ていたかったことだ。

11安打を打たれながらも失点が2。フォアボールはほとんどない。

粘り強さにライナーが正面を突く運の良さも手伝って、

この日の好投を生み出していた。

終盤守備につく時に交代。リリーフがダメ押し点を奪われ、

結果としてはなんとも残念だった。

しかし、そのリリーフも1年生だということで、

来季は先発の選手と2枚看板できっと素晴らしいチームができることだろう。


勝った小松島高校は当然目指すは甲子園。

とはいえ、16安打を放ちながらなかなか得点に結びつかず、

拙攻という評価も出ているようだ。

しかし、初戦なのだ。きっと彼らにも力みがあったのだろう。

5回勝てば甲子園という徳島大会では、甲子園への道はそう遠くないようにも感じる。

が、ライバルの力も拮抗している。あと4勝とはいえ、

1試合1試合全く気の抜けない状況である。


これから一日ごとに笑顔と涙がスタジアムにあふれかえる。

「甲子園に行きたい」「とにかく1勝したい」「仲間と全力でプレーしたい」

何十人も部員を抱える高校から、人数不足で休部寸前だった高校まで様々であるため、

県大会のそれぞれの価値観は実に様々である。

しかしながら、スタンドからの観客がどういう印象を持とうが、

彼らが己の目標を胸に全力プレーを続けることは疑いない。

Jul 05, 2010

関西へ何を見に行こうか

ポスト @ 22:29:43 | その他

先週末は今まで見たことのない野球を見に行こうと思っていた。

しかし、雨予報。そのまま予報は当たり試合は中止となった。

なかなか都合がつかなくて、遠方への観戦ができない中、

関西で見られるスポーツというのは本当にありがたい。

が、この梅雨時期だけはどうにもならない。

試合ができるかどうか…という不透明な状態で、

他に用事があるわけでもないのに時間をかけて出かけるわけにもいかない。


…と、次の週末をにらんでいると、

関西と徳島はこの週末から高校野球が開幕するのである。

といっても大会初日は開会式もあるため、

1会場1〜2試合だけ、ということになるようだ。

兵庫県大会では明石球場1試合のみ。

大阪府大会が大会初日はなんと京セラドーム。

ドームで見る高校野球もおもしろいかなぁ…?


2年前に一度書いているはずだが、

実はこの地方大会初戦というのがけっこう味がある。

甲子園などほとんど意識していない学校、

それどころか人数ギリギリで、試合ができるだけで喜んでいる学校、

新聞(主催の朝日新聞を除く)の地方欄に簡単に寸評を書かれるだけで

ほとんどの人の記憶に残らないまま消えていくチームが確かにある。

しかし、たった1試合でも白球を追いかける彼らはとてもまぶしい。

そういえば、強豪校も初戦に関してはけっこう慎重なイメージがある。

誰しも初戦には特別な思いがあるのではないだろうか。


そうだ、やっぱり高校野球を見に行こう、そうしよう。

…11日になるかもしれないが(選挙を済ませてから…)。

Jun 30, 2010

祭りの後

ポスト @ 22:50:48 | その他

今まで以上に文章がまとまらない。

そのせいではないが、今月は1週原稿を飛ばしてしまっている…。

こんな状態でちゃんと書けるのかと思うが、ちゃんと残しておきたい。

ずっとずっと6月はワールドカップが気がかりだった。

そんな「気がかり生活」も昨夜で一区切りついた。


プロの選手、プロの監督たる者、

卓越した技術、洗練された理論、それらが必要なのは言うまでもない。

ただ、いくら100のことばを並べて、熱烈なサッカーファンを納得させたところで、

一番大きな大事な試合で惨敗してしまえば、そんなものは塵も同然である。

100の理屈よりも、ただ一つの結果こそが説得力を持ち、輝きを放つ。

ただ結果を残せばいい、という単純なのではないにしても、

プロとはそういうものだと常から思っている。


そういう意味ではやはり今回の代表選手は素晴らしかった。

技術的なことを言い出せばきっといろいろとあるだろうけれど、

それでも昔に比べれば、シュートを打っていくようになったし、

ある程度ちゃんと枠かそれにかなり近いところには飛んでいるようにも見える。

それ以上にディフェンスに関してはちゃんと評価されているようだ。

何よりベスト16で敗れて、日本代表の誰もが本気で悔しがっているような、

「なんとしても勝ちたい」という気持ちが出ていたことが清々しい。


ベスト4という目標にはあと一歩届かなかったが、

ちゃんと大きな目標を立てて大会に臨んだことは大きな意味があると思う。

「ベスト4など絶対ムリだ。」「あの戦力で何を言っているのだ?」

などと大会前は酷評がとにかく目立ったが、

「冷静な現状認識」と「具体的な目標」が乖離してはならないということはない。

目標を高く置かないのなら、プロなんて、代表なんてやめてしまえばよい。


さて、冬から春にかけて調子の悪い日本代表に対する批判を一身に受けていた岡田監督。

大会が始まると賞賛の渦にのみこまれた岡田監督。

試合が終わって一夜明けて、マスコミに聞かれるのはやはり「続投か、退任か」ということだった。

某紙によると「(留任は)ないでしょう」ということだそうで、さらに

「サッカーのことは当分考えたくない。代表監督は割に合わない仕事。」

とまでおっしゃっている。

どこかのインタビューで監督は「家族には迷惑をかけっぱなしだ」ということをおっしゃっていた。

さらに本戦出場が決まって「もう少し迷惑をかけることになる」と苦笑していらっしゃった。

自分にのしかかるプレッシャーに加えて、同じようなプレッシャーがかかりそうな家族が心配だったようだ。

代表が勝てなくなり、酷評が飛び交うようになるのはその後のことだ。

今したいことは?の問いに対して「家に帰りたい」と答えた岡田監督。これは…本音か。

誰になんと言われようと、本戦での勝利のことのみを考えじっと耐えて、

それでいて、そこまで調子の悪い選手のことを決してくさすことはなく、選手を信じ、

頑固な所もあるかと思えば、本戦に入って戦い方を変えて結果を出した。

理論や技術論は脇に置いて、素晴らしい監督だったと思う。

本当にお疲れ様である。当面の間ゆっくりする権利が彼にはあると思う。


なんだか文章と言うよりは雑多な文の集合体という感じになってしまったが、

書きたいこと、書きたいのにまとまらないことがあまりにも多すぎる。

今回の日本代表、誰が欠けてもダメなくらいにチームワークは完成していた。

このメンバーが解散になるのがなによりも寂しいが、

ここまでの戦いを私は決して忘れることはないだろう。

Jun 23, 2010

りある「トモニイコウ。」キックオフ後〜

ポスト @ 22:50:38 | サッカー(J1、J2)

下位に低迷してもめげない(しかも高圧的ではない)ヴィッセルサポーターに

後押しされて選手がピッチに立つ。


移籍1年目で必死にボールを追うFW都倉選手。

開幕前にサブGKが離脱して開幕ベンチに入り、

この試合の1週間前、試合中に正GKが負傷し大ピンチのヴィッセルゴールを

それでも必死に守ろうとするユース出身のGK紀氏選手。

自分のことで精一杯でも懸命にチームのためにプレーをする選手がいる。


それに加えてこの日の試合はもう一つ大事な要素がった。

もうすぐワールドカップのメンバー発表が控えていたのだった。

ヴィッセルで期待が高まるのは大久保選手。

アウェイのジュビロでも前田選手、駒野選手に大きな期待が寄せられていた。


試合が始まる。

ヴィッセルの大久保選手がどこにでも顔を出す。

代表へのアピールだったこともあるだろう。

しかし、それ以上に低迷するチームのために労を惜しまかった。

前線にあってはボールを追い回し相手にプレッシャーをかけ、

ピンチには後ろへ走ってやはりボールを奪いに行った。

代表ではそれぞれの役割や特長の兼ね合いというのもあるのだろうが、

彼の粘り強く走りきるスタイルは代表にふさわしいプレーだと

サポーターも「のちのち」確信したに違いない。

しかし、この時点ではスタジアムでは代表選考のことはひとまず「ナシ」である。

目の前の勝利に向けて大久保選手は足を止めない。


ゲームは前半にもう動いた。

紀氏選手からのフィード、そこから流れるような中盤のパス。

その瞬間だけ欧州の試合を見ているかのように長短美しく混ざり合ったパスだった。

そしてラストパスがジュビロDFの裏へ。

するするっと走り込んできたのは、FW登録のサイドバック(両方の経験があるらしい)茂木選手。

行く手を遮るのはGKしかいなかった。おちついて蹴り込み先制点!

この日は前半にヴィッセルサポーターの方に向かって攻撃していたので、

サポーターの目の前でゴールネットを揺らしたことになる。


さて、あとは。サポーターが思いを込めている都倉選手や、

献身的にプレーを続ける大久保選手のゴールを期待することになる。

ハーフタイムもヴィッセルサポーターはきっとうずうずしていたに違いない。


後半、待ちに待った瞬間が訪れる。

ショートコーナーからジュビロがボールをはじき出せない。

ジュビロのどの選手かは分からなかったが、簡単にパスをつなごうとして

自陣深いところでまたボールを奪われる。

エジミウソン選手が出した足で、ボールが転がった。

どちらのものでもないボールにいち早く反応したのは大久保選手だった。

迷う様子もなくゴールへ、ややふわりとしたシュートを放つ。

ボールは測ったようにGKの手元のわずか上を通過し、ゴールに吸い込まれた。


J1100試合出場を達成し、この日は家族も観戦に来ていた茂木選手の時も

ゴール裏は沸いたが、この時には沸くのをこえて揺れていた。

もうゴール裏のスタンドがすっかり抜け落ちるのではないかと思うくらいの熱狂だった。

メインスタンドでさえも、思わず立ち上がって歓声を送っていた。


対するジュビロは全く元気がなく、

2トップが走り込んでくるところも実は見たかったのだが、

そもそもそういう決定機を生むパスがほとんどなく、

前田選手、イ・グノ選手は力を発揮できなかった。

ちなみに前田選手は日本代表30人の枠には入ったものの、

正規メンバーの23人からは漏れてしまった。

W杯最終予選では韓国代表に入っていたイ・グノ選手も本戦では選ばれず。

この日の試合に続いてとても残念な結果となってしまった。


試合後…。

私は珍しくヒーローインタビューも聞いて帰った。

大久保選手の声が詰まる。スタンドは沸き返る。

この日を最後にしばらくリーグ戦は中断する。

中断前にぜひよい結果を…と選手もサポーターもその他スタッフも、みんな強く思っていた。

ただ、今順位表を見ても18チーム中17位、降格圏のままである。

W杯が明けたらまた、歓喜に沸いたこの日を思い出して、

ヴィッセルが逆襲を始めるのだろう。

Jun 13, 2010

りある「トモニイコウ。」〜キックオフ前

ポスト @ 21:14:46 | サッカー(J1、J2)

5月8日 19:00〜 atホームズスタジアム

【2010 JリーグDivision1 第11節】


ヴィッセル 3 − 0 ジュビロ

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京セラドームから大急ぎで神戸へと戻っていく。

なんとか18時過ぎに到着。簡単に夕食を済ませると、

メインスタンドの入り口へと歩いていく。

その通路の横では、クリムゾンレッドが目にしみるくらいの多くのサポーターが集結し、

しかしそこにはなにやら異様な空気が流れていた。


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何百人と集まったこの「集会」はしんと静まりかえっている。

ハンドマイクを持ったリーダーとおぼしき若い男性は、

ことばをじっくり探すように、あるいは自分のことばがそれぞれの心に

しみわたるまでじっと待つように、もしくは計算ずくでわざと無音を作るかのように、

ことばを短く区切りながら語りかけていた。

チームの暗い現況(まだ早いとはいえ降格圏内である)を確認し、

それでも、そんな時だからこそサポーターもふんばらなきゃいけないんだということも確認し、

今季から加入したFW都倉選手の、労を惜しまないプレーを賞賛し確認し、

だから都倉選手をもっと後押ししてやろうじゃないかと呼びかけていた。

確認のたびに、呼びかけのたびに、他のサポーターも短く鋭い、大きな声で応えていた。


ここのところ、「応援団」とか「サポーター集団」というものが、

「ともに戦う」ということを標榜し、声を出していることに対して

私は少なからず否定的であり、懐疑的であり、また白々しく思っていた。

ただ声をそろえたいだけ、ただ命令したいだけ、ただじっとしていられないだけ……。

しかしこの日は、それが必ずしもそうじゃないということを思い切り全身で感じ取った。

同じ下位同士の対戦が続いているにもかかわらず、なかなか勝ちきれない選手が

試合前のアップでピッチに姿を現すと、早速大きな拍手、大きなコールで出迎える。


「今日こそ頼むぞ」ではない。「このままだと危ないぞ」でもない。

「がんばれがんばれ」でもない。

ただただ戦う直前の選手に勇気を与えるように大きな声で、アップの空気を盛り上げていた。

数十分前の静けさとのコントラストが実に鮮やかである。

その数分前、メインスタンドのホーム寄りに陣取った我々に向けても、

そのリーダーは決しておしつけではなく、あくまでも優しく、声を出し合おうと呼びかけていた。

さすがにメインスタンドの我々が大きな声を出すことはないが、

それでも手拍子にあわせたり、両手を挙げたり、できることをしている人は多かった。


もしかすると本当にホームズスタジアムが一つになるのかもしれない。

その予感は下位に沈み、降格の文字もちらついているクラブの現状からは

本来とてもイメージしづらいものであった。

そしてまたスタジアムが一体となった時に、ピッチではどうなるのか、

そんなことを体験したことのない私には全く想像がつかなかった。

ともあれ、この日のヴィッセルには大きな期待を抱いた。


※タイトルの「トモニイコウ。」はヴィッセルのコピー…というより

合い言葉みたいなもの。「トモニイコウ。」を胸に毎試合試合が展開されている。

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